omoi-letter

女子大4年生。5歳のころから書いている日記やメモから残しておきたい言葉を書きます。

【小説】たった一人の大親友(4)

なみの心の中には、すでに「めい」という2文字は消えていた。そんな時、空から声が聞こえた。

「2人しかいないのなら、めいを入れろ。」

この声になみはハッと思いだした。めいという存在を…そして、なみは親友3人を決めた。

「なみ、決めたか?」

「はい。なな、なゆ、そしてめいです。」

「そうか。じゃあ明日の学校の休み時間にななちゃんとなゆちゃんを。昼休みにめいちゃんをやろう。」

「うん!」

―――次の日

「キーンコーンカーンコーン」

ななとなゆを試す時が来た。

「なみ!遊ぼう!」

予想通り2人ともなみに近づいてきた。

「ちょっと待って!」(おじいちゃんお願い!)

なみがおじいちゃんに合図を送るとおじいちゃんはまず、ななの方に近づいていった。しかし、ななは全く気付かない。おじいちゃんが肩をたたいたり、声をかけたりしても反応をしなかった。

「まっまさか…」

なゆも同じ結果だった。なみは予想外のことであったし、大親友だと思っていた2人がまさか普通の友達だと知ってショックを受けた。おじいちゃんが、「次はめいちゃんの番だよ!」と言っても、「どうせ、どうせ、私がめいをどん底に落としたんだから見えないよ、どうせ、どうせ…」

 

次回に続く

 

【小説】たった一人の大親友(3)

なみが家へ帰って勉強をしていると、「ボウーン」とおじいちゃんが出てきた。

「なぁ…試してみんか?」

「何を?」

「なみの親友は誰じゃ?」

「ななとなゆよ!」

「めいちゃんは?」

「あの子はただのクラスメイトよ!」

「そうか。じゃあ説明しよう。わしは1年間前にこの世を去って天国へ行った。だが、1年経ち、旅行があってこの世に来たんじゃ。なみにも会いたかったしなぁ。友達関係も。」

「おじいちゃんはいつまでこの家に居てくれるの?」

「5日間じゃ。お前の大親友を見つけに来たんだよ。」

「大親友?大親友は、ななとなゆだって!」

「じゃあ試してみよう。あっ、時間じゃ。やり方は今から渡す紙に書いてあるから読んでおいてくれ。」

そうおじいちゃんは言って紙を置いていった。それをなみは興味本位で読んでみた。

________________________________

<友達3人を試そうキャンペーン>

親友3人を選び、亡くなった人が顔を出し、反応するか。反応したら大親友。しなかったら、大親友ではなく、ただの友達です。

________________________________

なみは、この紙を見て考えた。3人も親友がいるか。なみは、ななとなゆの2人しか親友がいないと思っていたからだ。なみの心の中には、もう「めい」という二文字はないのか…

 

 

次回へ続く

【小説】たった一人の大親友(2)

1か月後。なみとめいは、もう全くしゃべらなくなった。もう2人の仲はもどらないのだろうか。

その頃、なみにはおかしな現象が起きていた。それは、1年前に死んだおじいちゃんがよく現れるという。おじいちゃんは、なみに何か話しかけているというのだが、よく聞こえないらしい。実は、このおじいちゃんがなみとめいの仲を取り戻すカギになるという。おじいちゃんが現れるのは、1時間に一度になった。そして、引き出しの中にあるイヤホンを指さした。

「これをつけるの?」

うん。とおじいちゃんはうなずいた。イヤホンをなみが付けた。するとなんと、おじいちゃんの声が聞こえる。

「おじいちゃん、なんでここにいるの?」

「なみを救いに来たんだよ!」

「なんのこと?」

「少し経てばわかるさ!」

そう言っておじいちゃんは消えた。なみは、おじいちゃんが言っていた、「救いに来た。」の意味がとても気になっていた。

そのころ、めいはだんだんいじめの対象になっていた。男子たちがめいを殴っている。前ならなみが自分の体をはってめいを助けていた。しかし、今は違う。なみはボーっと見ているだけで動かない。ななとなゆがなみを呼んだ。なみはめいを少し見てからななとなゆのところへ行ってしまった。

 

次へ続く

 

【小説】たった一人の大親友(1)

ある日のことから、なみとめいの仲は崩れた。なみとめいは保育園からの大親友だ。学校では一緒に遊んだり、家に泊まりにいったり、なみとめいの仲は普通の友達より、ずっとずっと大切な存在だった。

しかし、小学5年生に進級してまだ1ヶ月ちょっと経ったある日、その事件は起きた。それは、めいがなみの家に遊びに行った時だ。なみの部屋で一緒に勉強をしていた時にめいがなみが1ヶ月かけて作ったジグソーパズルを少し触ろうとしたときだ。

「このパズル、お父さんから誕生日プレゼントにもらって作ったパズルなんだ!壊れないようにそっと扱ってね!」

「わかった!」

めいがジグソーパズルに手をかけた。なみに言われたことを忘れたように・・・。めいは壊れるなんて予想をしてなかった。そして・・・

「バッキーン」

パズルがバラバラになってしまった。なみはショックで言葉も出ない。めいは何度謝った。しかし、なみは答えてくれない。これがなみとめいの仲を崩した理由だ。

それからは、なみとめいはしゃべらなくなった。なみには新しい友達ができた。名前は、ななとなゆ。しかし、めいは友達を作ろうとしない。なみとのことがかなりショックだったからだ。めいは、なみに話しかけた。しかし、なみは口をきこうともしない。

これからこの2人はどうなってしまうのだろうか。

 

 

次に続く

 

 

はじめまして!Mikty(みきてぃ)と申します。

はじめまして。このたび、ブログを始めました。女子大生ブロガーのMikty(みきてぃ)です。よろしくお願い致します。

自己紹介を軽くします。

 

大学4年生で臨床心理学を専攻しています。

趣味は、お手紙書きと読書。下宿先近くで月一で「手紙の会」という手紙を通して、自分や仲間と向き合う企画を行っています。手紙の会を通して、少しずつではありますが、自分らしく表現する方法を知り、今の自分も過去の自分も好きになってきました。

「大切な人を大切にする。」

そんな自分で周りに居てくれる人を大事に出来たら、最高に幸せです。

主にこのブログは、

・小説の掲載

・過去の日記の一部を掲載

・想い残し

になることが予想されます。のほほんと続けていこうと思います。

未来の自分がこの記事を読み返したときに、「あの日のスタートがあったから、今がある。」そう自信をもって言えるようになるといいな。

よろしくお願いいたします。