omoi-letter

女子大4年生。5歳のころから書いている日記やメモから残しておきたい言葉を書きます。

【小説】たった一人の大親友(2)

1か月後。なみとめいは、もう全くしゃべらなくなった。もう2人の仲はもどらないのだろうか。

その頃、なみにはおかしな現象が起きていた。それは、1年前に死んだおじいちゃんがよく現れるという。おじいちゃんは、なみに何か話しかけているというのだが、よく聞こえないらしい。実は、このおじいちゃんがなみとめいの仲を取り戻すカギになるという。おじいちゃんが現れるのは、1時間に一度になった。そして、引き出しの中にあるイヤホンを指さした。

「これをつけるの?」

うん。とおじいちゃんはうなずいた。イヤホンをなみが付けた。するとなんと、おじいちゃんの声が聞こえる。

「おじいちゃん、なんでここにいるの?」

「なみを救いに来たんだよ!」

「なんのこと?」

「少し経てばわかるさ!」

そう言っておじいちゃんは消えた。なみは、おじいちゃんが言っていた、「救いに来た。」の意味がとても気になっていた。

そのころ、めいはだんだんいじめの対象になっていた。男子たちがめいを殴っている。前ならなみが自分の体をはってめいを助けていた。しかし、今は違う。なみはボーっと見ているだけで動かない。ななとなゆがなみを呼んだ。なみはめいを少し見てからななとなゆのところへ行ってしまった。

 

次へ続く