【小説】たった一人の大親友(3)
なみが家へ帰って勉強をしていると、「ボウーン」とおじいちゃんが出てきた。
「なぁ…試してみんか?」
「何を?」
「なみの親友は誰じゃ?」
「ななとなゆよ!」
「めいちゃんは?」
「あの子はただのクラスメイトよ!」
「そうか。じゃあ説明しよう。わしは1年間前にこの世を去って天国へ行った。だが、1年経ち、旅行があってこの世に来たんじゃ。なみにも会いたかったしなぁ。友達関係も。」
「おじいちゃんはいつまでこの家に居てくれるの?」
「5日間じゃ。お前の大親友を見つけに来たんだよ。」
「大親友?大親友は、ななとなゆだって!」
「じゃあ試してみよう。あっ、時間じゃ。やり方は今から渡す紙に書いてあるから読んでおいてくれ。」
そうおじいちゃんは言って紙を置いていった。それをなみは興味本位で読んでみた。
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<友達3人を試そうキャンペーン>
親友3人を選び、亡くなった人が顔を出し、反応するか。反応したら大親友。しなかったら、大親友ではなく、ただの友達です。
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なみは、この紙を見て考えた。3人も親友がいるか。なみは、ななとなゆの2人しか親友がいないと思っていたからだ。なみの心の中には、もう「めい」という二文字はないのか…
次回へ続く